Q. 今転職すべきかどうかの判断ができません。

 

A. 以下3つのポイントから考えてみましょう。3つが全部揃っているかを確認してください。

 

 

1.今の職場で得られたものがあるか

 

今の職場を選んだときと、今の状態を比べてみて、入社する前に想像した状態がどこまで達成できているでしょうか。

なぜこの職場を選んだのかについては、「他に受かったところがなかった」など他の選択肢がなくて、という方もいらっしゃるかもしれません。
でも、この職場に応募した時点で、他の応募していない沢山の仕事よりも、魅力を感じていたはずです。それはいったい何だったのでしょうか。

経験が活かせた、給料が良かった、家から近かったなど、色々な理由があるかもしれませんが、この職場で○○のスキルが身に付いたらいいな、と考えているはずです。

そして今、そのスキルは身についているのか? ひょっとしたら、入ってみたら他の仕事をすることになって、当初考えていた事と違うスキルが身についている方もいらっしゃるでしょう。でも、毎日の仕事の中で、知らず知らずのうちに身に付いたものは何かしらあるはずです。
よって、1.についてはほとんどの方が、何かしら挙げられると思います。


2.今後、今の職場で得られるものはないか

 

そして次に、今の職場で今後この職場で働き続けた場合、身に付けられそうな他のスキルはあるでしょうか? 

「まだまだ初心者なので、他の○○も一人でできるようになりたい」とか、「私も先輩のように○○ができるようになりたい」とか、目標が定められるかどうかです。
メンターとかロールモデルになるような方がいれば、その方を目標にする場合もあるかもしれません。

また部署異動が比較的簡単に行える、かつ希望も通りやすい、という職場であれば、継続的に成長する機会があるかもしれません。
今そのような職場にいらっしゃる方は、非常に幸運かもしれません。今は社内異動の制度など充実している会社もありますので、そのような制度も利用して、積極的にスキルアップしていくという方法もあります。

もしくは、ご自身が昇進してマネジメントに関わる事になるかもしれません。
マネジメントスキルはどの会社でも共通、かつ重宝されますので、そのような可能性がある場合は、それを経験するまで待つという選択肢もあります。
そして、この場合はほぼ100%昇給がついてきます。

しかし、残念ながら職場によっては、この先部署異動も昇進もありそうにない、という場合もあるかもしれません。
仕事もこの先ずっと同じで、モチベーションも上がらない、目標にできる先輩もいない。。転職について考えてしまいますよね。

 

 

3.次にやりたいことが決まっているか

 

さて、転職について考える時に、とても大事なことがこちらになります。
最も避けて欲しいのが、次にやりたいことが決まっていないのに、退職してしまうことです。この3.が最も難しく時間がかかることなので、ここがまだ決まっていない方は、これを最初に決めてから転職活動し、次の会社が決まってから退職してください。

転職のご相談に来る方の多くは、次にやりたいことが決まっていない方が多いです。
多くの方にみられる行動パターンとして、まずは転職サイトに登録し、求人のお知らせも適当なキーワードで登録し、毎日のように届く求人のメールには目を通しています。そしてこの状態で、さらに数社に応募して書類選考で全部不合格となり、本当にこのまま転職活動を続けていいのか、お悩みの方も多いです。

そういう私も、「とにかく雇ってくれる会社であればどこでもいい」という考えで、会社を探していた時期があります。
でも、生きている時間の半分は仕事をしている訳です。どうせなら自分のやりたい仕事は何なのか、今後どうしたらそこに近づけることができるのかを考えることに時間をかけてください。ここがぶれなく決まったら、転職活動は半分終わったようなものです。

何となく転職サイトへ登録してしまい、無数の求人メールを読むようになってしまうと、このステップがあいまいなまま、次の会社に入社することにもなりかねません。転職サイトへの登録は、次にやりたいこと決まってからでいいです。むしろがっちり決まる前に登録すると、考える時間が奪われてしまいます。

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以上、転職に必要な条件を3つ挙げましたが、1.2.3.がすべて揃っていますか?

1.2は揃っているが、3.はまだという方、3.が見つかるまでは、一旦転職から離れて次にどういうスキルを身につけたいのか考えてみてください。
転職活動中に、市場の需要関連から目標を少し変えてみるということはありますが、3があいまいなまま転職活動を始めてしまうと、長期化の原因となります。

なお、パワハラ等でメンタル的に続けるのが難しいという場合、上記は当てはまりません。
次を見つけてから転職することは一般的ですが、ご自身の体調を優先させてください。